書き取り(ディクテーション)とは?
※「音読ジョグ」の口トレにおける書き取りとは異なります。本ページでは、書き取り(ディクテーション)のみを学習の中で行う場合の目的ややり方を紹介しています。
書き取り(ディクテーション)とは、
中国語の音声を流しながら聴き取れた中国語を書き取る
という作業です。
1回で一字一句を書き取ることはできないので、同じ音声を何度も聴いて、少しずつ中国語の文を完成させていきます。
書き取り(ディクテーション)のやり方
書き取りの効果的なやり方を説明します。回数は参考用なので状況に合わせて調整してください。
書き取り
step1.メモは取らずに音声を聴いて全体像を掴む(2〜3回)
step2.繰り返し聞いて、「ピンイン(母音、子音、声調)」と「漢字」をノートに書き取る(目安10回程度)
※漢字がわからないところは、ピンインのみ書き取る。
※ネイティブの音声が早すぎる場合は、アプリを使ってスロー再生で聴く。或いは1文ずつ停止して書き取る。
※回数は気にせず、何度も聴いて、ピンインでどうにか全て書き切るまで沢山きいてください。(後の答え合わせで弱点が浮き彫りになります)
※ピンインで書き取れたが、単語、漢字がわからないものはピンインで辞書を引いて調べて書いてください。こうして調べた単語は記憶に定着しやすくなります。
答え合わせ
step3.スクリプトを見ながら、確認と添削
スクリプトを見ながら、自分が聴き取れていなかった単語やフレーズを確認し、赤ペンで自分が書き取ったピンイン、漢字を添削します。
「こんな簡単な単語が書き取れなかったのか」と驚くこともあるでしょう。
step4.単語ノート
新出単語は単語ノートにメモします。
音読
step5.スクリプトを見ながら音声を聞く(2〜3回)
step6.スクリプトを見ながら音読(20回)
step7.スクリプトを見ながらシャドーイング
音読やシャドーイングをすることで、自分が間違えて覚えていた発音を、正しい発音に近づけることができます。
そうすると次に同じ単語やフレーズを耳にしたとき、聴き取りやすくなります。さらに、新出の単語や語順、文法なども自分の中に吸収することができます。
ディクテーションの3つの目的
ディクテーションは次の目的で利用します。
1.リスニングにおける課題(自分の弱点)の発見
ディクテーションで書き取れなかったところを見てみると、リスニングにおける課題が分かります。
原因は、以下に分けられます。
- そもそも単語を知らないから(漢字で書き取ることができない、ピンインは書き取ることができる)
- 発音が聴き取れていないから(ピンインで書き取ることができない)
ピンインは書き取れるが、漢字を書けない(或いはタイピングできない)場合、単語力に問題があります。音読ジョグ等で単語を“使える”レベルまで身につけましょう。
また、ピンインが正しく書き取れない場合、母音、子音、声調と音が正しく捉えられていません。410音節表や声調20パターンの基礎を確認しましょう。
漢字がわからなくても、ピンイン(母音、子音、声調)は正確に書き取れるようになれば、自分で辞書を引いたり中国人に聞くことが出来ます。まずはその水準を目指しましょう。
※ピンインを書き取る場合でも、純粋に音として中国語を聴き取っているわけではありません。そこには単語や文法の知識、話の流れからの推測が行われていると考えられます。
2.成長を可視化する
また、ディクテーションには成長を可視化する目的があります。課題を把握した上で、対策のトレーニングを行い、次にディクテーションをするときにその成長を実感できるでしょう。
語学においてモチベーションを保ち学習量を確保することは最重要課題といえます。そのためにディクテーションは有効な手段です。
3.リスニング実践として
ディクテーションでは、初めて聴くネイティブの中国語の音を知覚し、意味理解をします。緊張感を持ちながら、耳を澄ませて行うディクテーションは、実践や試験のリスニング対策にもなります。