目標
次の学習で実際に複母音(13種類)を正確に発音できるようにするため、 複母音(13種類)についての知識を学びます。
複母音についての知識
動画で複母音を学ぶ
以下の動画を見て、複母音(13種類)の特徴を理解し、真似しながら発音してみましょう。実際のトレーニングは次の学習で行います。
※手鏡やスマホのカメラなどで「ご自身の口の形」と「動画のネイティブの口の形」の両方を確認しながら、しっかり口の形を作りましょう。自分の口は自分で思っているほど動いていないことがあります。
※動画では四声(第1声〜第4声全て)で読んでいますが、難しければ第1声だけで練習してください。また、見本が速すぎる場合は画面右下の歯車マーク(設定)からスロー再生(0.75倍)などに調整してみてください。
※YouTubeで広告が入ってしまう場合、こちら(受講生のみ)で元データの動画の閲覧が可能です。男性版の音源もご利用いただけます。
各声調の解説(動画内の記述と同じ)
1 | ao | 6つの単母音の組み合わせです。a o e i u ü それぞれの口の形をはっきりと作りましょう |
2 | ai | 同上 |
3 | ou | 同上 |
4 | ia | 同上 |
5 | iao | 同上 |
6 | iou (-iu) | 同上 |
7 | ua | 同上 |
8 | uo | 同上 |
9 | uai | 同上 |
10 | ei | ①6つの単母音の組み合わせです。a o e i u ü それぞれの口の形をはっきりと作りましょう ②このeは、日本語「え」のような音になります |
11 | ie | 同上 |
12 | uei (-ui) | 同上 |
13 | üe | 同上 |
今回は「複母音」を発音するのに必要な知識を学びます。
「複母音」は2つ或いは3つの単母音により成り立つ母音で、全部で13種類です。
1.「複母音」といっても、あくまでも1つの音
「複母音」は単母音の組み合わせといっても、あくまでも1つの音なので2つ3つの単母音を1つの音になるように切れ目なくなめらかに発音する必要があります。iouなら、iとoとuを一体感ある形で1つの音として読みます。
※複母音を発音する場合、その要素である単母音は前後の単母音の影響を受け、単母音を単体で発音する場合と比べて少し変化します。詳しくは以下で説明しています。
2.口を動かしながら発音
単母音は発音中に口の動きはありませんでしたが、複母音は動きます。どのように動くかをしっかり理解しましょう。
3.複母音は3パターン
複母音は2つか3つの単母音の組み合わせですが、口の動きにより以下の3つのパターンに分けることができます。
①二重母音 >型(前をはっきり)4つ
前(aiならa)をはっきり後ろ(i)を軽く
- ai
- ei
- ao
- ou
②二重母音 <型(後ろをはっきり)5つ
前(iaならi)を軽く後ろ(a)をはっきり
- ia
- ie
- ua
- uo
- üe
③三重母音<>型(真ん中はっきり)4つ
前後(iaoならiとo)を軽く、真ん中(a)をはっきり
- iao
- iou(-iu)
- uai
- uei(-ui)
4.具体的な発音方法
以下、複母音13種類の一つ一つの発音の仕方です。
まずは、複母音の内、二重母音です。
ID | 母音カテゴリ | ピンイン | パターン | 前 | 後 |
H07 | 二重_1 | ai | >型 | はっきりと「あ」 | 軽く「い」 |
H08 | 二重_2 | ei | >型 | 「え」 ※単母音eが複母音や鼻母音に含まれる場合は「え」の音に近くなることがある。eiの場合は「え」となる | 軽く「い」 |
H09 | 二重_3 | ao | >型 | はっきりと「あ」 | 軽く「お」 |
H10 | 二重_4 | ou | >型 | はっきりと「お」 | 軽く「う」 |
H17 | 二重_5 | ia | <型 | 軽く「い」 | はっきりと「あ」 |
H18 | 二重_6 | ie | <型 | 軽く「い」 | 「え」 ※ここでeは「え」に近い音になります。 |
H27 | 二重_7 | ua | <型 | 軽く「う」 | はっきりと「あ」 |
H28 | 二重_8 | uo | <型 | 軽く「う」 | はっきりと「お」 |
H36 | 二重_9 | üe | <型 | 軽く「ü(yu)」 | 「え」 ※ここでeは「え」に近い音になります。 |
※複母音(ei, ie, üe, ueiなど)に含まれるeは前後の影響を受け、単母音のe(「え」の口で喉の奥から「お」)とは異なり、日本語の「え」(に近い)音になります。
子音が付かない場合の表記は要注意です↓お手持ちの「410音節表」で確認するとわかりやすいです。(子音がついていない最上部の行を見てみてください。)
- iaだけで音節をなす場合はyaと表記
- ieだけで音節をなす場合はyeと表記
- uaだけで音節をなす場合はwaと表記
- uoだけで音節をなす場合はwoと表記
- üeだけで音節をなす場合はyueと表記
次に、複母音の三重母音を学びます。
ID | 母音カテゴリ | ピンイン | パターン | 前 | 真ん中 | 後 |
H19 | 三重_1 | iao | <>型 | 軽く「い」 | はっきりと「あ」 | 軽く「お」 |
H20 | 三重_2 | iou(-iu) | <>型 | 軽く「い」 | はっきりと「お」 | 軽く「う」 |
H29 | 三重_3 | uai | <>型 | 軽く「う」 | はっきりと「あ」 | 軽く「い」 |
H30 | 三重_4 | uei(-ui) | <>型 | 軽く「う」 | はっきりと「え」 ※ここでeは「え」に近い音になります。 | 軽く「い」 |
- 子音が付かずiaoだけで音節をなす場合はyaoと表記します。
- 子音が付かずiouだけで音節をなす場合はyouと表記します。
- 子音+iouのときは、oを書かず「子音+iu」と表記します。
- 第一声、第二声のときは綴りから消える“o”が弱く発音されることが多いです。
- 例えば、j+iouならjiou(✗)とはならず、jiu(◯)という綴りになります。
- 基本はoを少し入れて発音するようにしてください。中国語ネイティブは、人によってはこの綴りから消える“o”を全く発音していないように聞こえることもあります。例えば、酒(jiu3)の場合、j+iou と発音する人もいれば、j+iuのように発音する人もいます。
- 子音が付かずuaiだけで音節をなす場合はwaiと表記します。
- 子音が付かずueiだけで音節をなす場合はweiと表記します。
- 子音+ueiのときは、eを書かず「子音+ui」と表記します。
- 第一声、第二声のときはeが弱く発音されることが多いです。
- 基本はeを少し入れて発音するようにしてください。人によってはこのeを全く発音していないように聞こえる場合もあります。 例えば、会(hui4)の場合、h+uei と発音する人もいれば、h+uiのように発音する人もいます。
5.役立つ参考情報
以下、YouTubeで公開されている動画を厳選しています。様々な角度から、色々な先生やネイティブの方々が独自の方法で説明しています。自分にしっくりくる説明を探してみましょう。
(1)語林:中国語発音「複母音のコツは口の大きさにあり」
(2)ネイティブ蘭ちゃんとChinese:中国語入門基礎【複母音】口作り
(3)李姉妹CH:基礎から始める中国語 複母音の発音が上手くなるコツ!
(4)加藤徹先生:複母音
(5)日本人のための中国語発音完全教本
以上です。加油〜!
ーーー以上(学習内容はここまでです。辛苦了!)ーーー