「聞ける語彙」と「話せる語彙」を分けると伸びやすい

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BCP方式では、中国語のコア能力を
「話せる・聞ける語彙表現数」
と定義しています。

つまり、中国語力をなんとなく「上がった」「下がった」と見るのではなく、

聞いて理解できる語彙表現がいくつあるか
自分で使える語彙表現がいくつあるか

を、100、200、300……と着実に増やしていくことを目標にします。

このコア能力を高める主なトレーニングが、
音読ジョグ瞬間中作文です。

音読ジョグでは、中国語の音・リズム・語順・意味をセットで身体に入れていきます。
瞬間中作文では、日本語を見てすぐに中国語へ変換することで、語彙表現を自分で使う力につなげていきます。

ただし、ここで大切なのは、コア能力だけで会話力が完成するわけではないということです。

コア能力で身につけた語彙表現を、実践能力トレーニングの中で使えるようにしていく必要があります。

会話力の正体は「コア能力×実践能力」

中国語の会話力は、単に単語をたくさん知っているだけでは身につきません。

BCP方式では、まずコア能力トレーニングによって、
話せる・聞ける語彙表現の土台
を増やしていきます。

そのうえで、AI会話や会話トレーニングなどの実践能力トレーニングを通じて、次の2つの力へ発展させます。

1つ目は、
自分で内容を決めて作文・発話する力
です。

これは、覚えた表現をただ再現するのではなく、自分が言いたいことに合わせて中国語を組み立てる力です。

2つ目は、
初めて聴く内容を推測しながら理解する力
です。

実際の会話では、相手が何を言うか事前にはわかりません。
聞いたことのある表現だけでなく、初めて聴く内容でも、文脈や知っている語彙から意味を推測しながら理解する必要があります。

つまり、会話力とは、
コア能力で身につけた語彙表現を、実際の会話の中で使い、聞き取り、反応できる力
だと言えます。

「聞ける語彙」と「話せる語彙」は分けて考える

ここでさらに重要なのが、
「聞ける語彙表現」と「話せる語彙表現」を分けて考える
ということです。

中国語学習では、よく「語彙を増やそう」と言われます。

しかし、実際には、語彙にはいくつかの段階があります。

見ればわかる語彙。
聞けばわかる語彙。
自分で話すときに使える語彙。
会話の流れの中で自然に出てくる語彙。

これらはすべて同じではありません。

特に会話力を高めるうえでは、
幅広い語彙表現を聞き取れる力
と、
話すときに実際に使える語彙表現
を分けて考える必要があります。

聞けばわかるけれど、自分では使えない表現。
文字で見ればわかるけれど、音で聞くと反応できない表現。
知っているはずなのに、会話になると口から出てこない表現。

こうしたことは、中国語学習ではよく起こります。

だからこそ、BCP方式では、
聞ける語彙表現を広げる学習
と、
話せる語彙表現を深める学習
を両方重視します。

聞ける語彙表現は、どんどん広げる必要がある

結論から言うと、
聞ける語彙表現数は、ある程度の深さのインプットでどんどん広げていく必要があります。

なぜなら、会話では相手がどんな表現を使うかを自分で選べないからです。

自分が言える表現だけを知っていても、相手が別の言い方をした瞬間に聞き取れなくなることがあります。

たとえば、自分では「今日は忙しいです」と言えるとしても、相手が、

「最近ちょっとバタバタしていて」
「時間に追われています」
「予定が詰まっています」
「なかなか余裕がありません」

のように別の言い方をした場合、それを聞き取れなければ会話は止まってしまいます。

つまり、聞ける語彙表現は、自分が使う表現よりも広く持っておく必要があります。

そして、この「聞ける語彙」を増やすには、音声ベースのインプットが重要です。

音読、シャドーイング、リピーティング、瞬間中作文などを通じて、
中国語の音、リズム、語順、意味をセットで処理していく。

これは、文字で意味だけを覚える学習よりも、かなり深いインプットです。

通常の英語の義務教育のように、文字中心で訳読する学習と比べると、BCP方式のコア能力トレーニングは、より実践に近い音声ベースのインプットになります。

このようなトレーニングを積み上げていけば、聞ける語彙表現数は着実に増えていきます。

話せる語彙表現は、簡単に広げすぎない

一方で、話せる語彙表現については、聞ける語彙と同じようにどんどん広げればよいわけではありません。

話す語彙は、
少なくても本当に使える表現を着実に増やす
という方向で考えるべきです。

なぜなら、話せる語彙表現は、インプットしただけではなかなか定着しないからです。

聞けばわかる表現でも、自分で使ったことがなければ、会話の場面ではなかなか口から出てきません。

話すためには、その表現を自分の状況の中で実際に使う必要があります。

たとえば、

「今日は少し疲れています」
「週末は友達と食事に行きました」
「この仕事は思ったより時間がかかります」
「中国語で説明するのはまだ難しいです」
「最近、前より少し聞き取れるようになってきました」

こうした表現は、ただ音読しただけでは、本当に自分の言葉にはなりません。

自分の生活、自分の仕事、自分の感情、自分の学習状況と結びつけて、何度も使うことで、少しずつ自然に出てくるようになります。

つまり、話せる語彙表現を増やすには、
聞ける語彙の学習に加えて、実際に自分で使う経験
が必要です。

音読ジョグだけでは、話せる語彙は増えきらない

音読ジョグ、シャドーイング、リピーティングは、聞ける語彙表現を増やすうえで非常に効果的です。

中国語の音に慣れ、語順に慣れ、表現のかたまりを身体に入れることができます。

しかし、それだけで話せる語彙表現が十分に増えるわけではありません。

なぜなら、話すときには、
自分で言いたい内容を決める
必要な表現を選ぶ
語順を組み立てる
その場で口に出す
というプロセスが必要だからです。

音読では、すでにある文章を声に出します。
シャドーイングでは、聞こえてきた音を追いかけます。
リピーティングでは、聞いた内容を再現します。

これらは非常に重要なトレーニングですが、実際の会話で使うには、もう一歩必要です。

それが、AIじっくり会話会話トレーニングなどの実践能力トレーニングです。

AI会話や会話トレだけでは、聞ける語彙は広がりにくい

一方で、AI会話や会話トレーニングだけを毎日やっていればよい、というわけでもありません。

AIじっくり会話会話トレーニングでは、自分がよく使う表現はどんどん定着します。

毎日のように使う表現は、かなり自然に口から出るようになります。

これは、話せる語彙表現を増やすうえで大きなメリットです。

しかし、会話練習だけでは、どうしても表現が自分の言いやすい範囲に偏りやすくなります。

毎回同じような話題について、同じような言い方をしていると、会話ができるようになっている感覚はあっても、聞ける語彙表現の幅はなかなか広がりません。

相手が少し違う表現を使ったり、話題が変わったりすると、急に聞き取れなくなることがあります。

つまり、AI会話だけでは、
よく使う表現は定着するが、聞ける語彙の幅は広がりにくい
という弱点があります。

だからこそ、会話練習だけに偏るのではなく、音読ジョグなどのコア能力トレーニングも続ける必要があります。

基本はコア能力、仕上げは実践能力

学習上の基本方針はシンプルです。

まずは、
コア能力トレーニングで、話せる・聞ける語彙表現のベースを伸ばす。

具体的には、音読ジョグ、シャドーイング、リピーティング、瞬間中作文などを通じて、音声ベースで語彙表現を深くインプットします。

そのうえで、特に話せる語彙表現については、
実践能力トレーニングで積極的に使う。

AIじっくり会話や会話トレーニングの中で、学んだ表現を実際に使ってみる。

自分の状況に置き換えて言ってみる。

自分が本当に言いたい内容を、中国語で組み立ててみる。

こうすることで、インプットした表現が、少しずつ実践的に使える表現へと変わっていきます。

また、実践能力トレーニングの中では、聞ける力も伸びていきます。

なぜなら、会話では、自分が予想していなかった表現や、初めて聴く内容に出会うからです。

そのときに、知っている語彙や文脈を使って意味を推測することで、リスニング力もより実践的に進化していきます。

理想のバランスは「コア7:実践3」

語彙表現数を増やすといっても、
聞ける語彙表現

話せる語彙表現
では、アプローチ方法が違います。

聞ける語彙表現は、音声ベースのインプットで幅広く増やす。

話せる語彙表現は、実際の会話や発話の中で使いながら深める。

この違いを理解することが非常に重要です。

AI会話などで毎日のように使う表現は、確かに定着していきます。
しかし、それだけでは聞ける語彙表現は十分に増えていきません。

逆に、音読ジョグなどのコア能力トレーニングだけをやっていれば、聞ける語彙は増えていきます。
しかし、それだけでは話せる語彙表現は増えきりません。

だからこそ、一定のレベルまで来たら、両方を組み合わせることが重要です。

特に、BCP方式でLv.8〜10くらいまで進んできたら、
コア能力トレーニングと実践能力トレーニングを両方やる段階
に入っていきます。

目安としては、
コア7:実践3
くらいのバランスがよいでしょう。

学習時間の7割は、音読ジョグや瞬間中作文などで、語彙表現の土台を広げる。
残りの3割は、AIじっくり会話や会話トレーニングで、実際に使う。

このバランスにすることで、
聞ける語彙を広げながら、話せる語彙を深める
ことができます。

中国語会話力を伸ばすカギは「広く聞ける、深く話せる」

中国語の会話力を伸ばすには、ただ単語を覚えるだけでは不十分です。

大切なのは、
聞ける語彙表現を広げること
と、
話せる語彙表現を深めること
を分けて考えることです。

聞ける語彙表現は、音声ベースのインプットでどんどん広げる。

話せる語彙表現は、実際の会話や発話の中で使いながら、少しずつ自分の言葉にしていく。

そして、その両方をつなぐのが、BCP方式におけるコア能力トレーニングと実践能力トレーニングです。

コア能力トレーニングで語彙表現の土台を作る。
実践能力トレーニングで、その表現を自分で使い、初めて聴く内容にも対応できるようにする。

この積み重ねによって、中国語は少しずつ「知っている言語」から「使える言語」へ変わっていきます。

中国語を本当に聞ける・話せるようになりたいなら、
聞ける語彙は広く、話せる語彙は深く。

この視点を持って学習することが、会話力を伸ばす大きなカギになります。