【中国語】文法理論65:とり立て表現と全面否定の表現

“连” + ~ +[都/也]+ … ~さえ(も)…【とり立て表現】
“一” + ~ +[都/也]+ … 〔否定〕 1つも/1人も/1個も…ない  全面否定
“一点儿”     + ~ +[都/也]+ … 〔否定〕まったく…ない      全面否定
疑問代詞 + ~ +[都/也]+ … 〔否定〕何も/誰も/いつも…ない  全面否定

・中国語で「~さえ」「1つも~」のように何かをとり立てて言う表現は、介詞“连”で最も極端な事例をとり上げて、その後から“都”または“也”で受け、強調する表現のことを言います。“连”は省略されることもあります。離合動詞の一部や動詞句が“连”でとり立てられることがありますので注意しましょう。

这个 简单 的 道理,连 小孩儿 都 懂。
Zhei4ge0 jian3dan1 de0 dao4li3, lian2 xiao3hair2 dou1 dong3.
この簡単な道理は、子どもでさえわかります。

他 工作了 一 个 晚上,连 觉 都 没有 睡。
Ta1 gong1zuo4le0 yi2 ge0 wan3shang0,lian2 jiao4 dou1 mei2you0 shui4.
彼は一晩中働いて、一睡もしませんでした。

他们 连 商量 都 没 商量 就 决定 了。
Ta1men0 lian2 shang1liang0 dou1 mei2 shang1liang0 jiu4 jue2ding4 le0.
彼らは相談さえもせずに決めてしまいました。

・とり立てる極端な事例の部分に最小数の“一”が入り、後に否定表現を置くと、「1つも/1人も/1個も……ない/なかった」という全面否定の表現ができあがります。“连”はしばしば省略されます。

这些 国外 的 城市 我 一 个 都 没 去过。
Zhei4xie1 guo2wai4 de 0 cheng2shi4 wo3 yi2 ge0 dou1 mei2 qu4guo0.
これらの海外の都市は、わたしは1つも行ったことがありません。

“一”の後に不定量詞“点儿”が来る“一点儿~都/也~不/没”は「まったく~しない/しなかった」という慣用表現です。

今天 一点儿 也 不 冷。
Jin1tian1 yi4dianr3 bu4 leng3.
今日はまったく寒くありません。

・さらに、とり立てられる成分の置かれる位置に疑間詞を置いて「何も/だれも/いつも……ない」という言い方ができ、“一”を使ったケースとともに中国語の全面否定表現を構成しています。疑問代詞の“怎么”を用いた“怎么也 + …〔否定〕”は「どうしても…ない」という慣用表現になっています。

我 现在 不 饿,什么 都 不 想 吃。
Wo3 xian4zai4 bu2 e4, shen2me0 ye3 bu4 xiang3 chi1.
わたしは今はお腹が空いていなくて、何も食べたくありません。

门 怎么 也 推不开。
Men2 zen3me0 ye3 tui1bu0kai1.
ドアがどうしても開きません。”