【中国語】文法理論32:動作の完了を表すアスペクト助詞“了”

主語 + 動詞 +“了”+ 目的語
我 昨天 买 了 一套西装。
わたしは昨日スーツを1着買いました。

・動詞の表す動作が、時間軸上の動作のどの段階にあるかを示す表現形式を アスペクトと言います。アスペクト助詞“了”は 動詞の直後につけて、動作 が完了したことを表します。過去形のマークではないので、「~したら…する」 のような条件節では、発話時点より未来のことでも、“了”を使えます。

我们 昨天 讨论了 这个 问题。
Wo3me0 zuo2tian1 tao3lun4le0 zhe4ge0 wen4ti2.
わたしたちは昨日kの問題を議論しました。

明天 吃了 午饭 就 去 公园。
Ming2tian1 chi1le0 wu3fan4 jiu4 qu4 gong1yuan2.
明日昼ごはんを食べたら公園に行きます。

・否定は“没(有)”で否定し、“了”は削除されます。日本語で、「~しなかった」という訳になる場合と、「(まだ)~していない」という訳になる場合があります。

我 昨天 没 吃 早饭。
Wo3 zuo2tian1 mei2 chi1 zao3dfan4.
わたしは昨日朝ごはんを食べませんでした。

我 今天 还 没 吃 早饭。
Wo3 jin1tian1 hai2 mei2 chi1 zao3fan4.
わたしは今日まだ朝ごはんをを食べていません。

・反復疑問文は「動詞 + “了” + 目的語 + “没有”」と「動詞 + “没” + 動詞 + 目的語 + ?」の2つのタイプがあります。

你 看了 这个 电影 没有?
Ni3 kan4le0 zhei4ge0 dian4ying3 mei2you0?

你 看 没 看 这个 电影?
Ni3 kan4 mei2 kan4 zhei4ge0 dian4ying3?
あなたはこの映画を見ましたか。

・「動詞 + “ 了” +目的語」が表す事態は、それが実際に完了したひとまとま りの特定の出来事でないと、文を言い切りにすることができません。例えば “我吃了饭,…”と っただけでは、ご飯をどのくらい食べたのか言っておら ず、よって、ご飯を食べることが完了したかが不明確で、それを1つのまとまりのある出来事として言うことができません。それに対して、

我 吃了 一 碗 饭。
Wo3 chi1le0 yi4 wan3 fan4.
わたしはご飯を1杯食べました。

と言えば、動作の完了後だからこそ食べた量が特定でき、“一碗”をつけることによって結果的に動作が完了したということが明示され、文が成立しま す。形の上では、目的語に数量詞などの連体修飾語がついたり、さらには 連用修飾語がついたり、目的語が固有名詞になったりといった、その出来事を実際に起こったこととして特定できる情報が多いほど、完了したひとまとまりの出来事であると見なせるので、文を言い切りにすることができます。

在 大会 上, 他 带头 发了 言。
Zai4 da4hui4 shang0, ta1 dai4tou2 fa1le0 yan2.
大会で彼は率先して発言しました。

去 邮局 的 路上,我 遇见了 小陈。
Qu4 you2ju2 de0 lu4shang0, wo3 yu4jian4le0 Xiao3 Chen2.
郵便局に行く途中で陳さんに会いました。